汗をかいたら痩せる?
汗をかいてダイエット。ダイエット中の普段着は、このサウナスーツが一番! 魔法の遠赤外線ラップで巻くだけ痩身!
このようなうたい文句に心を惹かれる方もいらっしゃると思います。 汗をかいてダイエット。 確かに痩せそうな響きを持っています。 でも、 汗をかいても痩せません。 もう一度言います。 汗をかいても痩せません。 汗をかいたことで、一時的に水分が抜けただけです。いわゆる脱水症状です。うそでしょ?汗かいたら痩せるじゃん!
だって、汗かいたらこんなになるじゃん!という声も聞こえそうですが・・ Q.「まいたラップの内側に、すごい量の汗が水滴でついてるよ?」 A. 本来、蒸発していく汗が、出る場所がなくてたまっただけです。 Q.「サウナスーツでランニングしたら、体重減ったし、体が締まったよ?」 A. それは、ランニングの効果によるものです。皆さんがダイエットに求めること
そもそも、皆さんが求めるダイエットの効果とは、どういったことでしょうか? ほとんどの方が求めるのは、無駄な脂肪が減って、適度な筋肉がついて、バランスの良いスタイルになりたい。 ということだと思います。 これをするためには、 ・摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスを見直す ・トレーニング(運動)による筋力の増大 ・姿勢の矯正 しかありません。なぜ「汗をかくと痩せる」となったのか。推測
上で書いた項目をを総合的にクリアするためには トレーニングが適している ↓ トレーニングの結果として、体温が上昇して汗が出る。 ↓ だから汗が出ると痩せる といった間違った意識になってしまったと考えられます。 もちろん、トレーニングは人間の体にとって必要なものだと考えられますが、 それによる発汗とダイエットの直接的な関係はありません。汗かきダイエットの弊害
それどころか、変なアイテムを使って無駄な発汗を促し、またその汗を発散させないようにすると ・皮膚が痛む ・熱中症になる ・脱水症状を起こす 等の悪影響が起こりえます。 そもそも、 この手のダイエット方法は、 汗を見えるようにしている だけで、実際に汗が出る量は大したことがないそうです。見えない汗?
人は、見えない汗をたくさんかいています。 「不感蒸散」といい、皮膚から絶えず水分が蒸発しています。 それを見えるようにしても無意味ですし、 水分を取らないようにして一時的に体内の水分量を減らしても 結局水分を取れば元に戻ります。 プロボクサーがダイエットをしますが、彼らは一時的に体重を落としているだけです。 試合が終わればまた元に戻ることを理解しながら、水分を抜いてわざと脱水症状に近い状態にしています。 そして、彼らはその分野に精通したプロです。 素人の我々は、絶対にしてはいけないダイエット方法です。 汗を促す怪しいダイエット方法に惑わされず、 適度な食事と適度な運動で、体調をキープしていきましょう。
参考文献:「汗の常識・非常識 汗をかいても痩せられない!」 著者: 小川徳雄 発行所 : 講談社 発行 : 1998年6月20日 第1版 pp.130-134