二日酔いになったら汗をかけばいい!?  ってホント?

二日酔いになったら汗をかけばいい!?  ってホント?

二日酔いは汗をかけば治る?

「いやぁ、昨夜飲みすぎちゃってさぁ~。 終電逃したもんで、カプセルホテル泊まったんだよね。 風呂行って、90℃くらいの熱々サウナ入ってしっかり汗かいたよ。 やっぱ、汗流すと二日酔いなんてすっ飛ぶね~。 こんな会話を聞いたことはありませんか? これって本当なんでしょうか?

お酒臭い!アルコールは汗から出るの?

そもそも、汗の中にアルコールは含まれるのでしょうか? 「うわぁ、お父さんお酒臭い!さっさとシャワー浴びてきてよ。」 娘さんからこんなこと言われてしまうと、世のお父さんはショックですよね。 でも実はこれ、間違いなんです。汗流すだけで、酒臭さは解消されません。 そもそもアルコールは、汗では排出できません。 汗腺にアルコールやアルコールが分解されてできたアセトアルデヒドを排出する機能がないためです。 血中のアルコールがわずかに漏れ出る可能性はあっても、それによって血中のアルコール濃度が下がることはありません。 ですので冒頭にあった、 「汗を流して二日酔いが治った!」 という説は、汗の観点からみると大きな間違いです。

なんでお酒臭いの?

酔っ払いは酒臭いですね。 この臭いの最大の要因は、「呼気に含まれるアセトアルデヒド」のせいなんです。 吐いた息が酒臭いんですね。 これに加えてアルコールには、 血管を拡張させて汗をかきやすくさせる性質があります。 汗をかいてもそのまま飲み続けていることで、汗臭いのもプラスされている可能性があります。 シャワー浴びると汗臭いのが減るので、少し解消された気分になるのかもしれませんね。

二日酔いの対処方法

せっかくですので、二日酔いの対処方法を記載しておきますね。

まず、 サウナやジョギングは厳禁 です。 そもそも、二日酔いの症状は軽い脱水症状が起こっていることが多くあります。 そこに発汗を促してしまうと、さらに脱水症状を進めてしまうことになります。 サウナなどでは、そのまま寝てしまうこともありますし、 飲酒によって正常な判断ができない状況にありますので、最悪の場合死ぬこともあり得ます。 絶対にしないでください。 サッポロビール株式会社さんが、二日酔いの対処方法を掲載していらっしゃいますので 参考にさせていただきました。 http://www.sapporobeer.jp/tekisei/kenkou/chui.html#futsukayoi これによると、 ポイントは4つですね。

水分の補給

体内の水分が失われた状態になっているため、水分を多くとる。スポーツドリンクは体内に吸収されやすいため、好ましい。

糖分やビタミンCの補給

アセトアルデヒドの分解に役立つ糖分やビタミンCを含むかんきつ類などの果物を食べるのも良い。

胃腸薬を飲む

胃腸が荒れて胃痛や吐き気をもよおす場合には、胃腸薬も有効。

とにかく安静にする

代謝に必要な血液を肝臓に集めておくためにも、安静にすること。運動やお風呂は逆効果、基本的には時間が解決してくれるのを待つこと。   アセトアルデヒドの分解には、糖分が必要なようです。 スナックなどで甘いチョコレートが欲しくなったり、帰りに〆のラーメンでも・・・ という気分になるのはこのことが原因なんでしょうね。 ま、そもそもは二日酔いになるほど飲まなければいいだけの話ですが。   参考文献:「汗の常識・非常識 汗をかいても痩せられない」 小川徳雄 著 1998/6/20講談社発行 pp.64-65